水槽内で水を循環、その水流で吸引力を発揮する装置で、吸引力は水温に依存します。
水は水槽内循環しますので、汚染排水を垂れ流す必要はありません。
・水流によるベンチュリ効果で吸引力を発生。
・水流は水槽内循環による(水道接続は不要)
・水槽内の汚染水は使用後に適切に廃棄
吸引口は2系統
吸引口を2つ備えます。どちらの吸引口にも、減圧調整バルブ(別売)が取り付けられます。
水温を一定にした状態で減圧調整バルブを使用することで、吸引力(真空度)を安定させることができます。
水温と吸引力(真空度)の関係
ベンチュリ効果によって得られる真空度は水の蒸気圧によって変わりますので、水温が関係します。
槽内に氷または冷却パイプなどを投入したり、槽内の水を開放回路用循環装置で冷却すれば、吸引力(真空度)の維持や再現性向上をしやすくなります。
なお、冷却パイプや循環装置を使用する場合は、これらの装置部材を侵さない試料の場合に限ります。
水温 | 最大吸引力(到達真空度) |
+5℃ | 0.866kPa(6.5mmHg) |
+10℃ | 1.226kPa(9.2mmHg) |
+15℃ | 1.813kPa(13.6mmHg) |
+20℃ | 2.333kPa(17.5mmHg) |
+25℃ | 3.106kPa(23.3mmHg) |
+30℃ | 4.239kPa(31.8mmHg) |
+35℃ | 5.439kPa(40.8mmHg) |
+40℃ | 7.371kPa(55.3mmHg) |
槽内の水の廃棄について
アスピレーターはその原理上、吸引された廃液や蒸発した溶媒が水流に混じります。
有機溶媒などを減圧乾燥したり廃液を吸引した後の槽内の水は、規定に従った廃棄をお願いいたします(特に低沸点溶媒はすぐに液化して混じりやすいため、ご注意ください)
水流で吸引力を発生するアスピレーター
水流によるベンチュリ効果によって吸引効果を得る、真空ポンプより手軽な装置です。
本製品では水槽内の水を循環することにより水流を起こしますので、水道につなぐ方式よりも長時間の使用に向き、汚染排水を垂れ流すことがありません。
オプション
品名 | 備考 | 価格 |
減圧調整バルブ※ | ブルドン菅真空計付き | ¥22,000 |
【用途】
・実験操作における廃液の吸引
・試験管濃縮機TC-8Fの減圧、吸引ろ過時の減圧
【仕様】
型名 | Q-1 |
真空到達度 | 水の蒸気圧に依存 |
排気量 | 6~7L/min |
吸引ノズル | 外径Φ9mm、2系統あり(金属製アスピレーター2個内蔵) |
ポンプモーター | 90W |
水槽内寸法 | 220×250×220mm(約10L) |
外形寸法 | 230×260×425Hmm |
総質量 | 約9kg |
電源 | AC100V・2A |
標準付属品 | 透明塩ビ製フタ×1 |