データに裏付けられた自動処理による細胞培養の未来
CellXpress.ai 自動細胞培養システムは、AI駆動型細胞培養イノベーションハブとして、細胞培養のプロセスを自動化し、ワークフローを改善します。
機械学習支援のモニタリング、フィーディング、イメージング、スケジューリングなどの機能によりアッセイの信頼性と再現性を高めます。
この革新的なシステムにより、手間のかかる培地交換や継代のスケジュールをすべて制御できます。
これによって重要な決定をより迅速に行い、マイルストーンをより早く達成し、開発中止率を低下させてより早く臨床につなげることができます。
そのすべては、一連のデジタル顕微鏡画像記録を含み、時間通りの培地交換や重要なタスクの実行を確認できる、完全なイベントログにより保証されています。
- 複雑な細胞培養ワークフローのスケールアップ
実用的なイメージングと、信頼性の高い培地交換やモニタリングおよび継代のためのテンプレートプロトコルが搭載されています。 自動細胞培養と画像解析のワークフローは、ラボが休みでも止まることなく実行されます。
- プロセス早期の自動評価と自動決定
重要な問題をすみやかに解決し、ウェルレベル、プレートレベルまたは実験レベルで外れ値を簡単に特定して、ばらつきの原因の検出に役立てます。 モデル作成プロセスの早期に下流の工程から異常なプレートやウェルを排除することで、試薬を節約します。
- ヒューマンエラーの低減
ディープラーニングによる画像解析をベースとした意思決定により、生産性を改善し、操作時間を最適化します。 自動化された細胞操作により、ばらつきを減らし、無菌性を維持し、結果の信頼性を高めます。
- 細胞培養の過程全体を長期間に追跡
統合されたソフトウェア環境により、目的とするアッセイの評価項目に特化した追跡可能で再現性のある細胞培養の開発が容易に行えます。
- 標準化されたプロトコル
信頼性が高く一貫性のある自動化により、開発プロセスを促進します。 リアルタイムフィードバックにより、マイルストーンやイベントをユーザーに通知し、それらを解決するための自動タスクを作成します。
- データに基づいた意思決定
画像から結果を得るために、高度な人工知能(AI)を活用して複雑な画像解析の問題を解決します。 使いやすいワークフローにより、2D、3D、およびライムラプス実験から迅速に答えを得ることができます。
■モデルごとに対応したワークフロー
CellXpress.ai 細胞培養システムは、2Dおよび3D、並びに培養基質存在下および非存在下で、様々なモデルシステムをサポートすることができます。 マトリゲルドームまたは低接着U底プレートにおける3Dオルガノイドの培養およびiPS細胞培養プロトコルといった一般的に使用されるオルガノイド培養プロトコルを以下のワークフロー例で紹介します。
- 腸管オルガノイドのワークフロー
腸管オルガノイドは上皮の細胞組成と配列を持ち、腸管細胞生物学、再生および分化、並びに特定の変異やマイクロバイオーム、炎症プロセスの影響を含む疾患表現型の研究に有能です。
- iPS細胞のワークフロー
幹細胞を用いたアッセイのワークフローは他の細胞ベースのアッセイに類似していますが、重要な違いがあります。 未分化細胞から開始する必要があるため、またはそのアッセイで分化工程を検討するために、幹細胞アッセイには多くの場合分化が含まれます。 CellXpress.ai 細胞培養システムは、イメージングや形態に基づく基準によって培地交換や継代を自動的に制御し、iPS細胞株を維持・増殖させることができます。そのため、iPS細胞培養の一貫した処理を確実に行えます。
- 腫瘍スフェロイドのワークフロー
がん研究における最も重要な目的の一つは、腫瘍細胞の形成を理解することです。 2D細胞培養と比較して、スフェロイドは固形腫瘍をはるかに正確に模倣できます。スフェロイドは、腫瘍細胞と健康な細胞とを区別する生理学的変化を明らかにするために役立ちます。 多細胞腫瘍スフェロイドモデルでは、腫瘍の微小環境に関する深い見識が得られ、研究者は細胞と細胞の相互作用や、腫瘍細胞が栄養素をどのように吸収するか、どのように増殖するかを視覚化できます。 細胞播種、培地交換、染色、イメージングを含むがんスフェロイドマトリゲル不使用3Dプロトコルの自動ワークフロー例を以下に示します。
インキュベーター | |
容量(選択) | 最大44プレート-2ラックの容量 |
最大154プレート-7ラックの容量 | |
汚染除去 | 自動過酸化水素汚染除去 |
環境コントロール | CO2、温度、湿度のコントロール |
イメージャー | |
対物レンズ | 2x, 4x, 10x, 20x, 40x |
イメージングモード | 透過光と最大6種類の蛍光チャンネル |
取得モード | タイムラプス、Zスタック、オプションのデジタル共焦点※ |
LED光源 | 365~730nmをカバーする7つのLED |
フィルターキューブ | DAPI、CFP,、FITC、YEP、TRITC、TXRED、CY5、CY7 |
環境コントロール | 温度およびCO2のコントロール |
カメラ | 24メガピクセルカメラ |
画像取得速度 | 3.5分(96ウェルプレート、各1視野、1チャネル) |
※CellXpress.ai細胞培養システムではAutoQuant 2D Real Time Deconvolutionを使用しています。
リキッドハンドラー | |
ピペットヘッド | 8チャンネル、可変スパン |
サンプルプレートデッキ | 9ポジション:プレート冷却、加熱、傾斜 |
細胞培養培地 | 低容量培地およびバルク培地用の加熱および冷却ポジション |
汚染除去 | 自動デッキ上UV汚染除去 |
廃棄 | |
液体廃棄物 | 容量追跡付きで液体廃棄物10Lを収容可能 |
固形廃棄物 | 自動蓋つきで固形廃棄物60Lを収容可能 |
システム | |
トランスファーポート | 2つの外部プレートトランスファーポート |
エンクロージャー | 目詰まり防止センサー付きHEPAフィルターろ過 |
オンシステムディスプレイ | 15インチタッチスクリーンディスプレイ |
外部ワークステーション | 27インチLEDモニター搭載10Tbワークステーション |
サイズ | W2250mm×D954mm×H2155mm |
重量 | 1,042kg(2ラック)、1,100kg(7ラック) |
消費電力 | 最大2,000W、2系統115V、10A |
認証 | CSA、CE |
ソフトウェア | |
細胞培養プロトコルマネージャー | 定義済みプロトコルおよびユーザー定義プロトコル |
実験マネージャー | 設定を一覧できる実験マネージャー |
細胞培養の過程 | フィルムストリップビューアーを用いた細胞培養の過程 |
意思決定 | 細胞培養を進行、中止するためのルールに基づく意思決定 |
システムダッシュボード | 直感的なダッシュボードの寄り、必要な緊急処置または今後の処置をユーザーに通知 |
ユーザーアラート | 設定可能なアラートにより、細胞培養の状態をユーザーに通知 |